ここでは普段お客様によく聞かれる調律師への素朴な疑問や質問に答えています。

ここでの回答の内容は八島の知識と経験によるものです。ご意見ご感想はこちら=≫

調律師という職業に関する質問です

調律師になるにはどうしたらいいの?

調律師になるには調律を行うための技術はもちろん、ピアノに関する全ての知識をみにつけなければなりません。調律師を養成する機関は、音楽大学では国立音大の別科。調律専門学校が数校。企業内の養成所(ヤマハ、カワイ、東洋ピアノ等)が、あります。個人の技術者が弟子を取っているところもあるようです。

調律師はピアノが弾けないといけないの?

調律師になる為にピアノの演奏の能力は問われません、調律の技術と演奏は全く別のものです。しかしピアノの調律師だったら、ある程度弾けていたほうがお客様のリクエストがあったときなどはさまになりますし、たとえ全く弾けなくても演奏家やピアノ曲などの知識は身につけてておく必要があると思います。

絶対音感が必要なの?

絶対音感は必要ありません。かえって邪魔になるという話も聞いたことがあります。調律師に必要のは相対音感でこれは訓練次第でどんな人にも身につけられます。49A=真ん中のラの音をチューナーや音叉で合わせてそれを基準に88音全ての音を正しい音律(ピアノではほとんどが平均律)にあわせていく、この作業が調律です。

 

ピアノについての質問です

調律はぜったい実施しなくてはいけないの?

ピアノをいつでも良い音律、音色、弾きやすさを保つ為には定期的な調律は必要不可欠です。ピアノの弦は一本が常に約80Kg〜90Kgの張力がかかっています放っておけばピッチは下がり続け、演奏するのに耐えがたい音になってしまいます。調律師でない一般の方の耳に音の狂いが分かった時にはもう、相当な調律の狂いが生じています。定期調律では音律を合わせる調律のみではなく、演奏者が常に弾きやすいタッチが得られるように調整する整調という作業も行うことが普通です。定期的な調律を心がけることによってピアノはいつまでも良い音を鳴らしてくれます。

ピアノの寿命は?

ピアノはよく買う時などに「ピアノは一生物だから・・」なんて聞くことがあります。でも残念ながらそれは間違いです、ピアノはとても頑丈でアップライトピアノ(竪型ピアノ)で約200Kg〜250Kgの重量があります。ピアノ自体は一生残るものですが、音色、タッチなどは新品から3年〜6年がピークで徐々に劣化していきます、弦やそれを叩くハンマーは使えば疲労し消耗します、そのため一生よい状態を保っていくのはとても大変なことなのです。調律師はいつでもお客様の理想の音、タッチに仕上げられるように努力しなければなりません、それによってピアノの寿命をずっと先まで延ばすことが出来ます。

ピアノに乾燥剤って入れたほうが良いの?

ピアノ専用の乾燥剤や防虫、防錆剤というものはいくつか販売されています。これらを設置する、しないは技術者によっても様々なようです。日本のような多湿の国ではこの程度の乾燥剤では役に立たないのでは、という意見もあります。それでも、実際私が今まで見てきた沢山のピアノについては全く乾燥剤を入れていなかったピアノに対して毎年交換してきたピアノは湿気によるカビなどの影響は少ないと思います。それにどうしても心配な場合、ピアノ専用の除湿機、除湿棒(ピアノ内部に設置するもの)などがあり、対処の方法はいくつもあります。その中でも乾燥剤や防虫、防錆剤は簡易に設置できるものですので入れておいたほうがよいと思います。

床が抜けないか心配です。

これもよくある質問ですがほとんど心配する必要はありません。一般的な木造住宅で床が抜けてしまったという話しは聞いたことがありません。ピアノは確かに重量はありますが4点で支えており一ヶ所当たり約50〜60Kgの重量です。大人4人が部屋の隅にかたまっていても、誰も床の抜ける心配などしませんよね?ただし金属のキャスターが足になっているためそのまま設置すれば床に傷がついてしまいます。ピアノには専用のインシュレーターや敷板がありますので必ずピアノの下に敷くようにしてください。

ピアノを購入したいけど新品か中古か迷っています。

最近では中古ピアノを求めるユーザーはとても増えています、手ごろな値段で購入でき、外装もピカピカに磨きあげてあるため一見新品と変わらないようにも見えます。ただピアノの場合は見た目ももちろん大事ですが一番肝心なのは内部です、中古の場合は何年も前のオーナーに使用されていたわけですから、音色、音律などは劣化しているはずです、販売店がどれだけ再点検、再調整を済ましてから展示、出荷しているかを見極める目が中古ピアノを選ぶ場合必要です。自分では分からないという方でも先生、信用できる調律師などに選定してもらうべきです。これは新品ピアノを選ぶ場合にも同じ事がいえます。国内にもピアノメーカーは多数あります。信頼できるメーカー、販売店をしっかり選んで購入することをお勧めします。